tipToe.楽曲解説Vol.13 – 砂糖の夜に

<概要>

・タイトル
砂糖の夜に

・ヨミ
サトウノヨルニ

・楽曲番号
11

・作詞
都塚寧々

・作曲
瀬名航

・編曲
瀬名航

・振付
YUKO

・制作時期
2年生1学期編「thirdShoes.」

<コンセプト>
リリース作品単位で綿密に設計して作った夜にまつわる4つの物語「thirdShoes.」のうちの1作。

「thirdShoes.」全体のテーマは

・夜にまつわる物語であること

・前作「magic hour」より一歩踏み込んだ表現に挑むこと

である。

「thirdShoes.」の中では2番目に制作された曲で都塚寧々のソロ曲。テーマはポエトリーリーディング。
寧々が「僕たちは息をする」で文才を発揮し運営内がざわついていた頃「寧々にもっと書いてほしい、今度は更に文章に近い形で。」と思っていたことと、ポエトリーリーディング的な表現をtipToe.に取り入れたかったことがマッチしての着想。

夜編こと「thirdShoes.」シリーズで一番最初に聴くことができた曲で、実際にライブでダンスや寧々の朗読付きで披露されたのは2018年7月のコンセプトワンマンだったが、5月頃からSEとして登場していたり、一部の人は知っている「thirdShoes.」のティザームービーでも流れていた。今までSEだった曲がいきなり歌唱される曲になるの面白いよなーと思い、こっそり仕組んでいた。

<楽曲>
この曲は「thirdShoes.」の中でも唯一ディレクターである本間の干渉を受けずに瀬名航が自由に作った瀬名航わがまま曲。ポエトリーリーディングであることやちょっとしたアイデア出しぐらいしか本間は関わっていない。これはこの曲の一つ前に制作した楽曲番号10番「ナイトウォーク」の反動である。詳しくは「ナイトウォーク」の楽曲解説を見てほしいのだが、「ナイトウォーク」は本間と瀬名航のアレンジ方針が大きく対立した結果、本間の方針をゴリ押した楽曲であった。それに続く「砂糖の夜に」は逆に瀬名航の好きなように作ってみようというところから始まっている。

まずいきなり面白いのはこの曲はA=430Hzで作られていること。語弊を恐れずに言うと、音というのは要するに空気を揺らす振動であり、その振動が耳に入り、音になる。世界標準でA(正確には正しくない言い方をすると”ラ”)の音は440Hz(1秒あたり440回揺れる振動の形)であると決まっている。それをこの曲ではAの音を430Hzとして扱ってるということである。つまり微妙に低い。この違和感を理解してなくとも無意識レベルで聞き手に感じ取ってもらうことで普通とは違う奇妙さや不思議さを出している。

完全打ち込み楽曲で、生音は一切入っていない。本を読みながら歌唱する寧々のスタイルに合わせてページをめくるSEを入れたり、缶の音を最後に付け足した。

<歌詞>
寧々の2つ目の作詞曲。ポエトリーリーディングということで歌詞というよりも一般的な詩に近い。完成していた音源を渡して夜をテーマにしてほしいと伝えたのみで、自由に書いてもらった。歌詞の直しも一切ナシ。現実とファンタジーの間のような印象で曲ととても合っている。

歌詞が完成した時点でその言葉が曲のどのタイミングに入るかまで決まっていて、本間から「この配置はどう?」と提案したところ「それは違う」と言っていたので明確なイメージがあったのかなと思う。言葉の位置を確認するためにオケに合わせて読み上げてボイスレコーダーで録ってもらった仮歌(?)がいい具合に外の風の音や車(?)の音が入っていてその音の悪さも含めて素朴で雰囲気があった。流石に本番ではスタジオで録り直したが、あれはあれで良かった。

最初から全編寧々が一人で読み上げるつもりではなく、全員で順番に読む案もあったが、あまりにも寧々だったので全部寧々にお願いした。

本間設定では、この曲の「ここの自販機にしかないと思っていたジュースは〜」の自販機は「ナイトウォーク」で同じ日の午前2時に主人公が缶コーヒーを買った自販機。

 

<雑記>
・花咲なつみの「約束」に次ぐ2番目に作られたソロ曲。

・寧々以外のメンバーはダンスのみで寧々は踊らず文庫本を持って淡々と読み上げる。tipToe.1期で唯一小道具がある曲。

・たまに文庫本が見えないことがあるが、心の綺麗な人には見えるらしい。

コメントを残す